第5回 御岳杯 ラフティングチャレンジコース

都心から、JR中央線、青梅線と乗継ぎ1時間半、
奥多摩にある御嶽駅を降りて目にするものは見事な深緑と紅葉のコントラストだった。

御岳山はハイキングコースとしては人気のスポットであり
その麓を流れる多摩川は、行楽のシーズンは釣り、キャンプ、バーベキューなどで賑わう所だ。

この渓谷には文豪太宰治が好みしばしば訪れていたことでも知られている。
太平洋戦争が始まった翌年の昭和17年2月、太宰治も含めた阿佐ヶ谷会のメンバーで
一駅離れた沢井駅から寒山寺を経て、渓谷沿いに梅見を楽しんだそうだ。
渓谷を挟む御岳橋で太宰は
「橋のむかうに渡ってみたかったけれど、たうとう渡れなかった。橋のむかうに、心が残った。」と残している。

昭和39年の東京オリンピック開催のを前後してカヌー、カヤックの聖地としてこの地では数多くの競技大会が行われている。

今回はラフティングのイベント 第5回 御岳杯が開催され、
11月10日にチャレンジコース、11日にはエキスパートコースが行われ、多くの参加者が訪れた。

私達のチームは私と澤田に加え、強力なサポーターとして
2010年ラフティング世界大会 女子総合優勝の日本代表チーム「THE RIVER FACE」から阿部雅代さんに加わってもらった。

カヤック競技のように、激流コースに設置されたゲートをいかに正確にくぐるかで勝負の明暗が分かれる。
ゲートは上流から下流にくぐるものと、下流から上流にくぐるルートがあり、チームワークでのバラスのよいパドルワークが必要とされる。

川の流れは強く、パドルを持つ右手がだけでなく、流れに押されぬように踏ん張る足が、負けそうになる。
阿部さんの判断とアドバイスなくしては到底フィニッシュはできなかったのではないだろうか。
ゴールをした後、パドルを離す両手の平が紅葉のように赤く染まっていたのことが、この競技の激しさを物語っている。

今大会はDJブースも設置され終始音楽を流れ、チャリティのダックレースもありと
賑やか催しとなり、川べりからの声援が大会中渓谷に響いていた。

THE RIVER FACE
https://the-riverface.blogspot.jp/