青梅市長杯件東京国体リハーサル大会/矢澤一輝

この試合は僕にとって、ロンドンオリンピック後最初の日本公式戦であった。

開催地は東京都青梅市の御岳渓谷という場所で、1年中観光客が多く、賑わっている。


この場所は、カヌーが昔から盛んで長野県出身の僕も高校入学と同時に御嶽に引っ越し、
今も御嶽に住んで練習しているのでホームグラウンドである。

ホームグラウンド公式戦が行われるということで、
オリンピック後は体を休め、体ならし程度の練習しかしていなかったが、
オリンピック日本代表としても負けられない試合である。

コース自体は練習し慣れているので、試合の感触をしっかり思い出して臨んだ1本目は、
体の動きが悪く納得のいく漕ぎではなかったが、無事に1位。
2位の選手とは4秒差で、2本目に他の選手がタイムを上げる可能性があったので
2本目は1本目タイムロスした所を直してタイムを上げて優勝する考えだった。

しかし、練習していなかったのもあり1本目よりも2本目の方が失敗を重ね、
1本目のタイムの結果での勝負になった。

他の選手も、2本目に速いタイムを出した選手はおらず、この試合は優勝することができたが、
今シーズン最後の試合で2本共納得のいく漕ぎができなかったことは本当に悔しくて、
まだまだ課題の残る試合となった。

結果だけ見ると優勝で、妹も女子の種目で優勝できたので兄妹優勝出来たことは良いことだと思っている。
今までは妹が優勝すると僕ができなくて、僕が優勝すると妹ができなくて、
なかなか兄妹優勝出来るタイミングがなかったのだ。

来年は毎回兄妹優勝出来るくらいの勢いを冬の間のトレーニングで作りたい。