世界的な自転車ブームの中、タイバンコクでもサイクリストが急増している。
市内、郊外の公園にはジョギングコースとサイクリングコースが併設されているところも多く、近郊のリゾート地では心地よくサイクリングを楽しんでいる姿を多くみかけることができる。
街中でも自転車で危険を顧みずに車とモーターサイクルによる無秩序な渋滞を走り抜けていく光景がよくみられ、車を運転する身にとってはひやっとすることも少なくない。
そんなバンコクの市内に、ちょっと不思議なサイクルロードがある。
ルンピニー公園の東南角から自転車を押して歩道橋に上がると、そこスカイサイクルロードの起点がある。
全長3キロの道程は何度か自転車を押して登り降りする難関があるが、並びゆく住宅の二階の窓からの目線を感じながら走る。
東に進むと高速道路を越えたあたりから二つのルートに分かれる。
自転車を担ぎ階段を下りて運河沿いに真っ直ぐに行けばシリキットコンベンションセンターに通じてぐるりと公園内をまわってくるルートと、高架をそのまま下りて高速道路に沿ってスクミットまでの一直線のルート。
灼熱の中、日中にサイクリングを楽しむひともおらず、渋滞の中を走る危険は皆無であり、独り占めできるサイクルロードである。