ASC第2戦 Maldives Open/北沢麗奈

9月4日から7日まで、モルディブでアジアツアー第2戦が行われました。
今回の大会はモルディブで初めてのアジア選手権大会ということで
国をあげての大イベントとなりました。

女子はグレード3でこの大会の結果が今年のアジア年間チャンピオン争いに大きく関わってくるので、絶対に負けられない試合でした。

私はスペインの試合が終わってすぐに移動してきたのですが
着いたのは前日の午後で開会式などがありほとんど練習できずに本番となってしまいました。

初めての場所で多少の不安はありましたが、私の好きな波だったので
一回戦目の1本目からいい演技ができました。

後半私は10点中8点と7点を持っていて、ずば抜けて1位だったのですが
大きくて良い波が入ってきたのでチャレンジしたら波のパワーがすごすぎて板が折れてしまいました。

女子が板を折ったのはアジアツアー開催から初めての出来事だったみたいで
会場は大盛り上がりで国営放送のインタビューも受け、試合が終わった直後は嬉しかったです。

でも波が大きい時に唯一調子がいい板だったのでだんだんショックが大きくなってきて
次の日からの準決勝、決勝に向けてどうしようかとてもナーバスになりました。

波はだんだん小さくなる予報だったので、次の日の準決勝は普段使っている板で出たのですが
波との相性が悪く上手くいかなくてギリギリの2番で決勝へ進みました。

本当は2日目の準決勝のあと決勝をやる予定になっていて、私は板の調子が悪いしこれでは勝てないかもしれないと弱気になっていたのですが
なぜか決勝開始10分前になって急に女子決勝が無くなり3日目に持ち越しとなったため、
板を違うものに変えて練習できる時間が増えてすごくラッキーでした。

3日目は朝に女子決勝を持ってくるだろうと予想して一番乗りして会場で練習して
決勝では準決勝の時と板を替えて、風や波のいくつかの条件が揃った時にだけ無敵なほどのパワーを発揮できる板に賭けました。

女子の前に男子準決勝などをやって、予想通りの時間に女子決勝が行われたのですが
男子の時まで吹いていた強い風がピタリと止み、女子の試合の間だけ私の勝負した板にぴったりのコンディションになりました。
試合内容も、選手全員乗って行ってしまい沖に私一人だけになった時に良い波が入ってきたりして、タイミングも全て味方してくれました。

結果はこの決勝でも8点と6点代をスコアすることができ、優勝することができました。

今までの試合では唯一来た最高の波に乗っても緊張して上手くできなかったり
乗ることすらできない事もあったのですが、今回の試合では来たチャンスをしっかりと掴むことができたので
今までの練習の成果が出せたと思います。

最終日は試合が終わっていたので、朝また一番で練習した後ASCがボートをチャーターしてくれて何人かで他の島に撮影しに行きました。
午後の表彰式は大統領やモルディブの全メディアが来て盛大に行われました。

モルディブの言語はディベヒ語で、すごく訛っていて聞き取りづらい英語のインタビューでしたが
たくさんのメディアに囲まれたのは初めてだったので楽しかったです。

表彰が終わってすぐに日本に帰ることになっていたので空港に移動すると
空港で働いている職員の人がみんなテレビや新聞を見て私を知っていて、
写真やサインを求められたりおめでとうと声をかけてもらえてびっくりしました。

国営放送は特に注目して毎日私にインタビューをして追いかけてもらったので、すごくラッキーだったと思います。
モルディブの滞在はたったの5日でしたがとても良い初めての経験がたくさんできました。
今回優勝したことによって今年のアジアチャンピオンに大きく近づきましたが
最終戦の結果も関係してくるので11月の台湾の試合でもいい演技ができるよう頑張りたいと思います。

北沢麗奈 公式BLOG
https://39-39.com/rina/

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