楽園の首都マレ

マレの玄関口である市民広場

政変に対する市民の声

魚市場の様子

マレ島の中心を東西に貫く目抜き通り

処分場に集められたペットボトルの山

モルディブといえばハネムーンの旅行先としても人気があり、ダイビングでも有名である。その首都であるマレには約2KM2に総人口3分の1にあたる約10万人が暮らしていて、世界でも人口密度の高い都市としても有名だ。街の中には高層住宅が立ち並んでいて、リゾートのイメージはまったくない。

政治面では、1978年から30年続いた政権が2008年の大統領選で敗北し、モルディブ民主党を率いるナシード大統領が新たに大統領に就任した。ナシード氏はモルディブの民主化運動のリーダーであり、これまで投獄されるなどの迫害を受けつつも、2008年のモルディブ初の民主的な選挙によって大統領に当選した。
ナシード大統領は公共部門の民営化や貧困対策、新たな税制の導入、二酸化炭素を出さないという「カーボンニュートラル」政策を打ち出すなど、様々な改革を行ってきたが、与野党の対立が激化し、2012年2月についには辞任に追い込まれた。副大統領だったワヒド氏が大統領に就任したが、今後民主化の動きはどうなっていくのだろうか。
モルディブの主要産業といえば漁業だが、港近くの魚市場では、マグロやカツオ、色鮮やかな魚が取引されている。市場内には魚をさばくコーナーがあり、買う魚を決めると、その場でさばいてもらうこともできる。
首都マレを歩いていると目につくのがゴミだ。特に港や護岸施設の周りには捨てられたペットボトルが目立つ。リゾート島ではゴミひとつ落ちていることはないが、無人島や地元住民が住んでいる島の浜辺には多くのゴミがうち上げられている。首都圏には産業とゴミ処理を行う島があるが、周辺の島で出たゴミはすべてその島に送らる。特にPETボトルは再生利用するにもインドなどの国外へ輸送する必要があり、その処理方法と費用が問題になっている。