Buller Gorge Marathon in New Zealand

2月14日。世はバレンタインでピンクに染まっている中。
(ワタシもせっせとチョコチップクッキーを焼いていた訳ですが、、、)

朝8時半。
フル、ハーフ、リレーマラソンはスタートされた。
奇跡のゴール(言い過ぎ?)の一週間前に起きた過酷な日々。。。

台中マラソン以来の大会。
この話しが決まったのが約1ヶ月前の事。
長期滞在中のホステルのオーナーからのオファーがきっかけ。

しかも、
『ホステルが出場費出す!!』と言う事で、
一人寂しくエントリー。

特別なトレーニングは一切なし。

いつも通り、朝ランと、その後のヨガ。
午後のサーフィン(極上波)。
この3つ毎日続けていれば42.195km完走できる。

そして、Time goes so quicklyのごとく1週間前となった。
ここからが、まさかの試練のスタート。。。

*病は気から!!
*バカは風邪を引かない!!
*私は体調を崩しても寝込まない!!!
と、周りに宣言したその朝の昼食後からどうも身体がだ、る、い、、、、。

あつしにだけ、こっそり伝える。
『ちょっと横になりたいかも・・・・』

布団をかぶったら体温が急上昇していくのを感じた。。。
(エーー!!”私は強い子”アピールしたとこなんですけどーー)

1日半、とにかく寝て寝て大分復活。
2日目は少し喉の痛みが残る程度!!
ニュージランドに来て3日も走らなかったコトがなかったので、マラソン前にちょっと不安・・・
<マラソン4日前>
『いい波』という情報にいてもたってもいられなく、
治療!!という名目でサーフィン!!
心も身体もスッキリ、調子がいい!!
<3日前>
喉の痛みはまだあったけど、スローペースで走り出してみた。
まだ本調子ではない事を実感。(いまだポンコツなワタシ。。。)
夕方、1時間ヨガ。
身体がほぐれて、気持ちもリセット。
夕飯の時間。
喉に大異変。
超痛い。ではないですか!!!
ご飯が喉を通らない。食欲もない。
まるで喉に石が突き刺さっているようだ、、、
涙が出るほど痛い。
色々な不安で目は天を見上げ、、、
モノを飲み込むたびに涙がこぼれそうになる。
そして、謎の体温上昇を再び感じる。

『このままだと辞退しざる負えないかも。』
少なくともこの10年、元気だけが取り柄だったのに、
絶不調期ここに来て到来!!!

<2日前>
夕飯、未だに取れない喉の激痛で食事が辛い。

<マラソン前日>
喉の痛みが少し和らいで来た。
とは言ってもこの3日間痛み止めは欠かしてない。
少しだけヨガをして身体をほぐす。
とにかくマラソン前日は炭水化物!!!パスタ1kg!!!と言われたので
2kgのパスタとバナナとリンゴで準備万端!!

が、全然食べたくない。
夕飯を軽く済ませ、
マラソンの準備を半分して消灯。

<当日>
5時起床。
食欲がない。。。。
(エェーーもーどうしちゃったのーーワタシ!!!)
大好物のアボカドトーストを無理矢理に食べ、
HOTオレンジハニーを飲む。

爪のケアをして、
ワセリンやらプロテクトクリームをありとあらゆる身体の隅々まで塗り込む。
(ポンコツなりに出来るケアはしっかりと!!)

部屋に戻って暗がりの中探し物をしていると、
1通の置き手紙。

ガールズサーファーの友人からの応援メッセージだった。
弱った心に喝を入れ、準備は満タン!!
あとは楽しむのみ!!

7時出発(ホステルの前)のスタート地点行きのバスに
ポンコツボディーを乗せる・・・

隣のベテランのおじさんにコースの特徴を聞き心の準備を整える。

スタート地点には300人!?くらいのフルマラソンランナー、リレーマラソン第一走者、
そして何千!?ものサンドフライ、、、、(ウゲーーーッ)

スタート地点を間違えるワタシ。
なんせ、ニュージランドなまりの英語なうえに、
マイクロフォン通しちゃってるからおっちゃんたちが言ってる事なんて99%聞き取れない。

フルマラソン走者は200人満たない。
ハーフの方が多い(900人)マラソンって初めてかも!?
先頭は遠慮して、先頭から1.5列目くらいを陣取る。
スタートライン着いてすぐにカウントダウン!
8、7、(エ?!8から?)6、5、4、、、
3、2、
1!
パ〜ン(そんな音もなかったけか??良く覚えてない。)

ドドドドドーーーッ!!
あっという間に最後尾!!!(え?!マジ!?)

みんな本気の人ばかりジャーーーン!!
ルンルン景色楽しみましょー!的な人は!?!?

トホホ、、、
そんなスタートでグーンと大群に差をつけられ、
もはや前には2、3人のおばちゃんのみ。

でも、フルマラソンはペースが肝心。
しかもポンコツ。制限時間の2時半には間に合えばよしとしよう。
そんな感じでゆるゆるキープ。

ちょっと話はそれてしまうんですが、
初めて出た湘南国際マラソンって、すごーく運営がしっかりしていたことを
つくづく感じるのです。

『国際』っていうだけあるな!と思ったけど、
台中も国際マラソンだった!!
湘南国際マラソンが素晴らしかった理由。
それは、ラン前後用の補食やスポーツドリンクが前もって送られて来て、
各給水所での補食も時にチョコ、レーズン、あんぱん、ミニおにぎり、
バナナ、オレンジ、梅干しetc…
そして、何と言っても沿道からの応援&差し入れ。
それがあったから調子良く走れたと言っても過言ではない。

そんな過保護な初マラソンをマラソンと思い込んでいた私にとって台中マラソンは
まさにブートキャンプ状態のハードマラソンに、、、

今回もやはりそんなオモテナシはある訳もなく、、、
給水所は水、スポーツドリンク、スポンジ以上3点!!
台中でのエナジー不足を学びに、
今回はバナナ半分とバレンタイン用に焼いたチョコチップクッキー2枚を腰のバックに補給食としてお供。

まずは8キロ戻ってから折り返すコースのため、
スタート地点に戻った時にはすでに16km通過。
これは良かった。

右手には壮大なブラーリバー、
左手には急斜面の深い緑と土壁の山肌。
とにかく景色は絶景。
ドライブなんてとっても気持ちよいに違いない。
ツーリング、ロードバイクもきっと最高に気持ちがいい!!
もちろんランニングも気持ちいい!!

1km、また1kmとゴールが近づいて来た。
この時点で体の不調はなし。
タイムは気にしたくなかったので時計は持たなかった。

25km地点を過ぎた辺りで、”もしかしたらお腹空きそう!!”モード突入!!
”お腹減ったー”と感じてからじゃToo late!!と教わっていたので、
給水場手前でバナナ半分を準備。
(ポンコツの割に燃費はいい。)

お水ないと喉詰まるしね。
ごみも出来るだけ道ばたに捨てたくないからね。

あまーいバナナが身体に染み渡る。

後半、このまま調子が良かったら
”残り10kmのところで余裕があったら少しペース上げてみよう。”

30km地点、まだそこまで足の重さは感じない、
”少しトイレに行きたいかも!?”モードに突入。
と、同時に”喉カラカラ”モードにも突入しそうだった。

33km地点、いつの間にやらアップヒルに突入していた、
ウゴーーーっ!!たった少しの傾斜なのに足が前に出ない!!

たぶん300mくらいだけどめげそうだった。。。

山あり谷ありの人生コース。
次に現れたダウンヒルで少しだけ足取りに軽さが戻るものの、
35km地点から再びのアップヒル。。。。
もう、、、や、め、、、て、、、、。
完走後の楽しい事を考えながら、とにかくハ、シ、ル!!
歩くもんかね!!

500mほどの鬼のアップヒル(きっと普通に走る分にはたいしたことないのかも。)を
超えると景色が変わった。
ゴールの街、滞在先のウェストポートが近づいているのがわかった。

でも、まだ10km以上残ってる。
ここからどう足を運んで行くか!!
この辺りから実は足が張ってきてキツくはなってきた。

10km毎におじちゃんがボソボソっとタイムを教えてくれる。
ちなみに一回も聞き取れなかった。
(ワタシの英語力って、、、、)
なんとなく3時間がドーノ・コーノの言ってるはわかったので、
このペースで行けば4時間台でゴールできるかも。

ここまで来たら転けてでもペースアップしてタイムを出来るだけ縮めてみるか!
と思った。
34km、、、35km、、、、

と、ソコに!?
見慣れた派手な車が近づいてくるのが見えた!!!

そう、それは2ヶ月腰を据えたホステルBazil’sのミニバス!!!

みんなが手を振ってる!
りん!!がんばれ、がんばれ(日本語)とと叫んでる!!


そして、ミニバスからみんなが降りてきた、ワタシを囲むようにみんなが一緒に走り出した!
残り6km地点。


マラソンのルールとして、エントリーしている人以外のコース走行は禁止。
だって、他の走者に大変迷惑、、、、

が、ここはニュージーランド。
楽しければ誰も文句を言わない。笑




昨夜の事、オーナーが『5km地点からみんなで一緒に走るぞ!!』
と言っていたけど、ニッポン人としては、ルールがあるし、、、、な心境。

本当に来てくれるなんて思っていなかったので、
一気にアドレナリン放出!
ただ、みんなたった今合流したもんだからペースが早い、早い。
(辛そうでしょ?1)

気づいた時には足の乳酸爆発しそうだった。

でも、走れば走るほど、残りの距離が減ってくる。(当たり前だけど)

5km、、、4km、、、、3km、、、(まだ3kmか、、)
2km、、、、1km、、、500m(まだゴールは見えない。)

応援の声が一番のエネルギーに代わる。


この橋を渡れば、ゴールはもうすぐ!!
ミニバスも並走。仲間たちが車から乗り出して声援をくれる。




天使のおばちゃん軍団や、沿道での応援も増えてきた。
200m地点。



いつもの公園、そしてゴールが見えた!!


残り6km地点から合流した仲間たちが、
『ゴールラインは行ったらマズいだろ〜』
『いや、ここまで来たらりんと一緒にゴールしちゃおうぜ〜』

なんでもありですね!

私たちの個人的な盛り上がりに、沿道も一緒に盛り上がる(笑)

電光掲示板に、『4:26:00』の文字が見えた!
思ったより大分早い!!
最後の力。
出来る限り、ダッシュ!!


そして感動のゴール!!!!!!!

そのまま一番近くにいた仲間にハグしたつもりが、
一気に足の力が抜けきって、ぶら下がり状態から一向に地に足着かず。。。

遂に終わった。

本当に当日までの1週間は体調の異変でとても不安だった。
それだけが不安だったので、無事にゴールできて本当に嬉しかった!
ワタシ、ポンコツなんかじゃない!!?

Bazil’sの仲間!応援、並走本当にありがとう!!

ジャパニーズ忍者ポーズで記念撮影。
(あつしだけ江ガチャン、、、)
そして、記念品がコレ、、、

正直申しまして、
板チョコ一枚の方がよっぽど嬉しい。
ごめんなさい、失礼な発言!!

フルマラソン後の経過ですが、
その夜に仲間が念入りにマッサージしてくれて、
翌日酷い筋肉痛はあったものの、日常生活に問題なし。
2日後にはサーフィン、3日後にはランニング再開できました。
(ちなみに1週間経過した今、謎の足の痛みや身体の不調開始。全然だめジャーン!!)

大好きになったこの街で、大好きな仲間に囲まれてのマラソン、
最高の思い出!!